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Amazon Dash

 既存顧客の囲い込みはどの消費財メーカーにとっても大きな課題だろう。それがAmazon Dashの登場によって少しは変わるだろうか。

 Amazon Dashは消費者が定期的に日用品を補充するために簡単に注文ができるデバイスだ。小さなデバイスに、特定のブランドの商品が関連づけられていて、すでに多くの商品が登録されている。

 

 でもこれを使って注文する人ってどんな人だろう。

頻繁にある特定の日用品を購入している人や買い物をする時間も惜しんでいる人だろうか。このサービスに興味があって申し込んだ人ってやっぱり新しいモノ好きなんだろうか。メーカー側からすると顧客の囲い込みができるし、Amazonにとっては、必ずAmazonで買い物してもらえるし、消費者からするといちいち商品を検索しなくてもいい。パソコンが使えない人でも使えるし。

色々、興味がある。とはいえ、Amazonは確実に顧客の囲い込みを強化してきていると感じる。

 

※追記 Amazon Dashってプライムみたいに配達の時間が指定できないみたいですね。細かい点で使いづらい点があるようなので、改善されれば使う人がちょっとは増えるかも。

 

amzn.to

  そして先日、アメリカでプライム会員向けに還元率5%のカードをリリースするとの発表があった。もしこれが日本に展開されると楽天にとっては大きな打撃だろう。楽天にとって楽天市場やカード、金融サービスなどワンストップでサービスを提供し、それに対して楽天ポイントが付くという強力なエコシステムを構築している。それが、もしAmazonが日本でカード事業を強化することで、楽天との競争はいっそう激しくなることが考えられるからである。やっぱり商品ベースで金額を比較するとAmazonの方が安いことが多いしね。

gigazine.net

 

 これまで成功してきたビジネスモデルも時間が経過するにつれ、陳腐化してしまう。これはビジネスモデルに限ったことではなく、プロダクトにおいても同様だ。今学期の経営戦略の授業を受けて常に思う。マーケットの潮目をどう捉えて意思決定を行うのか、これは本当に難しい。ケースを読んで意思決定ができるのと、実際にその立場に置かれた時にそれができるのとは別問題だからである。

 

 日本の多くの大企業はいつしかリスクと取ることに後ろ向きになってしまい、ごく普通の企業になってしまったことが日本の企業の競争力を弱めてしまっている原因の一つであると思う。 

 一度成功体験を味わってしまうと、なかなかそれを捨てて新しいことに取り組むのは難しいということなのだろう。どうしても守りに入ってしまいたくなる。事業計画を書く上で、いろいろな企業にもインタビューに行って思うのは、新しいことに挑戦する事に対して、後ろ向きな企業が多い。でも、だからころ自分のようなスタートアップを目指す人間にもチャンスが回ってくるんだけど。

 

 あー、早くモックアップを完成させて色々試して見たいと感じる今日この頃。