1. スタートトゥデイ
スタートトゥデイ、好調ですね。株式会社スタートトゥデイは、アパレルのオンラインショッピングサイト、ZOZOTOWN(ゾゾタウン)を運営する日本の企業です。
今日はスタートトゥデイについて、少し考えてみようかと思います。
スタートトゥデイのビジネスはアパレルの受託販売に特化している事があげられます。言わずと知れた、ZOZOタウンですね。楽天は出店手数料として、2〜7%の手数料がかかります。同じECのアマゾンは20%と言われています。一方のスタートトゥデイは40%と言われています。
直近の決算概況を見ると、2016年1月から2016年12月にかけての年間購入者数は5,783,381人。
アクティブ会員は前年同期比898,940人増、前四半期比361,449人増の3,421,440人、
アクティブ会員1人当たりの年間購入金額は48,275円とあります。
単純比較はできませんが、アクティブユーザー数などは健闘しているのかもしれないですね。ただ、こういった数字はそのまま鵜呑みできないと思います。
これまで、受託販売に特化してきていたスタートトゥデイですが、今後は自社のプライベートブランドにも注力して行く方針を示しています。ZOZOタウンの自社のリソースを活用して自社ブランドを展開して行くのは間違ったことではないと思います。
どうして、こうもZOZOタウンは強いのでしょうか。
ご存知のように、ZOZOタウンは「ユナイテッドアローズ」をはじめ「ビームス」、「ギャップ」といった人気ブランドを多数取り揃えたECサイトとして人気を博しています。
アパレルブランドからするとこのZOZOタウンの集客力は魅力的なのです。というのは、アパレル市場の市場規模は縮小傾向にあります。そんな中でも、ZOZOタウンはアパレルブランドメーカーのコンテンツを充実させることによって、プラットフォームの魅力を高め、人気のあるブランドを集めることに成功したZOZOタウンにユーザーが集まるという好循環を生み出すことに成功しました。また、ファッションコーディネートサイト「WEAR」を持っています。消費者に対してコーディネートを提案して、ZOZOタウンに呼び込むことも上手いと思います。洋服が欲しくなれば、靴やアクセサリーなどの周辺アイテムへの購買も期待ができるようになりますしね。
アパレルに特化をして、良質なソフトを取り揃えた結果、今のような成功があるのではないかと個人的には考えています。
2. スタートトゥデイと楽天の違い
スタートトゥデイのビジネスモデルは楽天に似ていますが決定的に異なる点があります。それは物流です。楽天市場では基本的に商品の発送は出品を行なっている企業が行います。一方、ZOZOタウンでは商品を自社の物流施設で預かります。そして保管、商品の写真撮影から梱包、発送までの一連の作業を全て代行しているのです。これが、手数料の差となって現れます。
先ほども述べたように、楽天は2〜7%と言われているのに対して、ZOZOタウンは28%という非常に高い受託販売手数料を手に入れています。
さらに、ZOZOタウンの上手いところは、在庫リスクを抱えないことです。ZOZOタウンはあくまで受託販売なので、商品自体はメーカーのものです。なので、ZOZOタウンは在庫リスクを抱えることなく、販売手数料を手にすることができるのです。一方で、メーカー側からすると商品の保管から発送までワンストップで対応してもらえるZOZOタウンはありがたい存在なのかもしれません。
3. スタートトゥデイの人事制度
スタートトゥデイの特長として、人事などの福利厚生制度が充実していて、社員のモチベーションを高める仕組みも好調な要因の一つだと思います。優れたサービスを提供し続けるには、やはり社内の人材は重要で、特に優秀な人材の確保と定着はどの企業にとっても共通する課題なのではないでしょうか。
スタートトゥデイには、住宅手当の「幕張手当」、6時間労働制など従業員の働く環境にも配慮しています。ここもガツガツした楽天とは違うところでしょうね。