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起業家向けの講演会に行ってビジネススクールの学生が感じた事

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 横浜で行われた起業家学生向けの講演会に行って来ました。

今回の講演会では学びも多かったので、シェアしておきたいと思います。

2時間半の講演会で、二人の方が講演されました。ここでは、そのうちの一人の株式会社トレジャーファクトリーの野坂社長について触れたいと思います。

 

トレジャーファクトリーについて

 トレジャーファクトリーは衣類や家電などのリユース事業を行っている会社です。

 ブックオフの衣類や家電版みたいな感じですね。社員は500名、アルバイト・パートを含めると1,800名の企業です。店舗数は国内に144店舗を展開しており、ようやく最近タイに海外の一号店の進出を果たしています。

 2017年の売り上げは133億。ほぼ右肩上がりで成長しています。創業して12年目で東証マザーズのに上場を果たしました。

 

起業のきっかけ

 野坂社長が起業を目指したのは、父親の影響からだそうです。野坂社長のお父さんは一部上場会社の商社マンで、役員まで務められたバリバリのエリート。野坂社長自身も、幼少期はシンガポールで過ごされていたとのこと。

 そんな父親を超えたいという思いがあり、起業して上場社長になれば、父親を超えられるというのが起業のきっかけだったとのこと。しかも中学生で。

 その後、高校では野球に打ち込み、大学に進学して、大学4年生の時に、就職か起業かの2択を迫られ、起業を決意するという流れです。

 

起業のアイデアはどう見つけたのか

 野坂社長自身、学生時代、ベンチャーの創業社長の講演会などに足を運んで、色々聞いて、どのようなビジネスがいいのかを聞いて回ったそうです。そこで教えられたことの一つが、「50個のあったらいいものリストのアドバイス、身近なところに本当にやりたいことが人が目を向けないもので変化を大きく作り出せるもの。」について書き出してみるというアドバイスをある経営者の方からアドバイスをもらったことがきっかけで、今のビジネスを思いついたとのこと。

 やっぱり、以前にもこのブログで書きましたけど、紙に書き出してみるってことは大切ですよね。

 なぜ50個なのか。それは、50個も書き出してみると、自分が情熱を傾けられるものが一つは見つけられるビジネスに出会える可能性が高くなるからです。

 野坂社長は、自分のアルバイト時代の経験から、閉店セールで売れ残ったものが処分されているところに目をつけて、リユース業界を調べることになりました。48店舗のお店を見て話を聞いたりするうちに、売れるお店と売れないお店の差が分かってきました。それは商品の見せ方がうまいお店は同じ商品でも単価を高くしても売れているという事実でした。

 

  春の授業で私は、ベンチャーキャピタリスト養成講座1というのを受講していました。養成講座2は9月から受講予定です。

 その中で、まず顧客の声を聞くことの重要性があります。指定図書の一つに挙げられていたのが、「アントレプレナーの教科書」です。伝説の投資家、村口さんがおっしゃって入るだけあって説得力があったのですが、そこでもまずは事業プランを考えたら顧客に声を聞けでした。

アントレプレナーの教科書[新装版]

アントレプレナーの教科書[新装版]

 

 

資金計画

 実際に事業計画を作ってみると、最初に700万の資金が必要なことがわかりました。そこで、信金などの金融機関に事業計画書を持って融資の相談をお願いします。

 しかし、どこも門前払い。学生にお金を貸してくれるところなんてなかったのです。今はVCなビジネスプランに対して投資をしてくれる環境は少しづつ整いつつありますが、20年以上も前だと大学生が資金の獲得を行うのは難しかったと思います。金融機関には、まず出店する場所を見つけてこいと言われてしまいます。その場所を借りるための資金が必要で、融資の相談をして入るのに。。

 

 アルバイトをしながら過ごす日々に悶々としながらも、いつになれば事業をスタートできるのか、全く描けない日々が続いていました。でも、野坂社長は先が見えななった中でもやり続けた。

 このやり続けること。これが自分の今回の学びの一つです。自分も学生をしながらやっていると、不安になってくることも多いのですが、でもやり続けることで、機会は巡ってくるのだと思います。間違ったやり方じゃなければね。

 

 野坂社長はある日、日経の広告で格安に倉庫を貸すという記事を見つけて事業計画書を持っていきます。その結果、倉庫を借りることができたのです。ここから色々あるのですが、結果として700万必要だった事業計画の資金計画は30万円だけで済ませることができました。そして最初は、友人や知人からいらないものを無料で引き取り、閉店するお店から処分する商品などを引き取ってビジネスを始めます。

 

挑戦し続けるための思考

  • 3つを考えて一つを行動
    • 3つのプランを考えて、その中の最適な1つに絞って行動する
      • 考えが浅かったり、1つの側面から見ていると周りが見えなくなる。正しい判断が常にできるとは限らない。
  • ゴールから逆算する
    • 今に引きづられてしまうと未来のやりたいことから外れてしまう
    • 目指すべき姿は何かを考える
  • 部下(後輩)からも学ぶ
    • プライドは大きな障害になってしまうことも
    • 立場が上がれば上がるほど、上司が減っていくので、その分、部下から学ぶことが大切
    • 自分がやれることが10割だと、5割できる人を認めてあげる
      • 伸びる会社と伸びない会社の差は、自分の会社の人材を生かせるか。自分の会社の従業員を批判している会社は伸びない。

 個人的には、常に3つのプランを考えて行動するという考えが参考になりました。どうしても一つだと、それが間違っていた時にバックアップを取ることが難しくなります。また、選んだ一つのプランが正しいとは限りません。いろんな視点から判断してプランを用意しておく必要性があると感じました。特に経営においては。

 

  • 大小の大きな目標を立てる。

長期的な目標と短期的な目標。長期的な目標では根拠のないことでも大きな目標を掲げるのが大事

  • とにかく書く

PCよりは紙にとにかく書く。自分の脳裏に焼き付ける。大事なことは、いつでも思い出せるようにすることが大事。

 ゼロ秒思考のところでも書きましたが、自分も書き出すことは大事だと思っています。また、ゼロ秒思考では、一旦書いたメモ書きでも定期的に振り返ることによって、気づきがあることも触れられています。

 

最後に

 今回の講演会では、目標を立ててそれに向かって突き進む野坂社長のスタイルが自分にあっていたこともあって、とても参考になりました。最後のコメントで野坂社長は全ては自分が源泉だとおっしゃっていました。良いことも悪いことも全ては自分が作り出しているのだと。例えば、今日、売上が悪かったとしても、自分たちで何かできたことはなかったかというように考えてみたり、また、他人や環境のせいにしない。自己実現をしたいのであれば、自分で変えられることを考えてみる。そんなマインドが必要なのだとも感じました。

 

 

 余談ですが、メルカリとの差別化についてどう考えているのかが気になりました。ビジネススクールにいると、どうしてもそんな視点が入ってしまいます。。

 話を聞いてみると、メルカリを使っているのはまだまだ少ない。若い人だけではなく、ターゲットを幅広くもつことが大事なんだと。逆にメルカリ側からすると、まだまだ伸びしろはあるということでもありますよね。

 ブックオフが苦戦する中、着実に成長を続けるトレジャーファクトリー。経営者が強いと企業も強い。これが創業社長だけではなくて、バトンを受けた二代目、三代目の社長がどうやって行くのか、後継者の育成も今後の課題になるかもしれないですね。

 

資金30万円から100億円企業をつくった社長が教える 勝ち続ける会社をつくる 起業の教科書
 

 

起業アイデアをメモ書きして磨き上げる。

 

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