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ビジネススクールで学んで、ゼロ秒思考を5年間続けたおじさんの結果

 

 自分がゼロ秒思考に出会ったのは恐らく2014年だったと思う。何気なく書店で手に取り買ったのがきっかけだった。自分は特にそうだが、本を買ってもアウトプットすることが少なかった。やったとしてもそれが長く続くことはなかった。本を読んでその気になってしまうとか「なるほど」で終わってしまうことが多かった。

 

  世の中にはいろんな啓蒙書が溢れていて、毎月のように似たような本が出版される。1冊の本からでも、しっかり自分の血肉にすれば相当な学びが得られるはずなのに。つい新しい本に目移りして本を買ってしまう(自分に対する戒め)。もしかすると世の中に人も自分と同じような人が多いということなのかもしれない。

 

 なぜ、ゼロ秒思考に惹かれたのかというと、その手軽さとシンプルな分かりやすさだ。ゼロ秒思考の本には、人間は本来は誰もが優秀だと書いてある。そしてそれを発揮できていないだけだと。

 頭が良くないと思い込んでしまうのは、暗記重視の詰め込み型の受験勉強のせいもあるかもしれない。受験勉強の大きな弊害は、テストの点数を上げるために暗記をすればそこそこの点数が取れてしまう事である。確かに最低限の知識や応用力を判断するためにもテストは必要だ。でも、「テストの点数を上げるテクニックに走るため、真実を追求し自分自身を高めることを二の次にしてしまう」問題の方が大きいと思う。

ゼロ秒思考とは何か

 「ゼロ秒思考とは、考えの質とスピードの最高到達点でメモ書きを極めた先にあるもの」

だとされている。

 

以前、少し書いたゼロ秒思考について

 

suwajun111.hatenablog.com

 

 

A4用紙に書くだけ

 自分は初日からある程度効果を実感できた信者の一人だ。A4用紙を横置きにし、1件1ページで、1ページに4~6行、各行20~30字、1ページを1分以内、毎日10ページ書くという方法にしたがって、「なぜMBAが必要なのか」「会社の上司とうまくやるには」などの普段、敢えて口にしないような悩みをどんどん書き出していった。最初は何も書けずで、1ページ10行を2分以上かけてしまっていた。でも、それでも自分の脳から文字を吐き出すことで、クリアになっていく感覚があった。

 

 特に、MBAを取るのかどうか悩んだ時は、毎日書き続けていたし、起業する時もなぜ起業するのかなど、自分の中ではスッキリしない事は、自分がスッキリするまで何日も書き続けた。多分、なぜ起業するのかとか、どんな経営者になりたいことなどのテーマは毎日かいていた。2ヶ月くらい。どんな会社にしたいのかや、どんな経営者になりたいのかは今でもたまに書いてる。

必要なのは紙とペンだけ

 すでに触れたように、必要なのは、紙とペンだからコストもそれほどかからない。

本でも紹介されてるけど、自分も最終的にはVコーンになった。

PILOT Vコーンノック LVKN-15EF 0.5mm ブラック【まとめ買い10本】

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自分はブルーが好き。

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 何事も3日坊主の私だが、珍しいことにそれ以降はずっとA4メモ書きを継続することが出来た。悩むこともあり、小さなことで凹んでしまうこともあったが、そんな中で、メモ書きには何度も救われた。後々、調べてみるとブレインダンプという考えにも少し似ているのかもしれない。

 重要なプレゼンの前に緊張することも多かったので、プレゼンの前にA4メモを書いて心を落ち着かせたこともあった。ビジネススクールの授業の後に、感じたことや学びになったことをメモ書きすることで、忘備録としての役割も果たせた。読書ノートとしての使い方も、紹介されている。読書ノートについては、アクションリーディングを応用して、自分なりに深めてきた。

 

 

 読書といえば、本を買って消費することばかりになってしまい、そこからアウトプットされる事が少ない、または出来ていない人も多いのではないかと思う。 自分もそう。でも、本から得られる事は多く、仕事や人生にも活かせる事は多いと思う。

 だからこそ、本を読んだままで終わらせるのはもったいない。メモ書きと読書については、また改めて紹介してみたい。

感じた手応え

 非常に落ち込んでしまうようなことも多々あったが、毎回メモをたくさん書くことで、不安や悩みを軽減させることができた。これは本当に不思議。

 A4メモ書きを続けるのが億劫になったこともあったけど、枚数を減らして継続することで、続けることができている。今回の引っ越しの際に、これまで書き溜めていた、紙のほとんどを処分した。一部は3歳児のお絵かき練習帳と化している。。

 

 改めて見直してみると、当時はこんなことに悩んでいたのかとか、実現させたかったことが、実現できていたり、40代のおっさんが少し成長を感じた瞬間である。なんか不思議な感覚。

 

 毎日、同じテーマで書いていた事なんかは、いつの間にか自分の脳に刷り込まれて意識しなくても、無意識のうちに行動していることがある。なぜMBAなのか、MBAをとって何がしたいのか、5年前の君はそんなことを考えていたのかと、ちょっとほくそ笑んだり。

 

 最近は、紙に書くというよりもiPadを使って、Apple Pencilを使って書くことの方が多い。書きたい時にさっと書けるのと、紙を保存しておく必要がないからだ。
でもVコーンの書きやすさも好きなので、完全に紙から移行するには時間がかかるかもしれない。


 今更感はあるが、ゼロ秒思考はロングセラーとして、大きい書店では必ずと言ってよいほど置いてある。海外でも出版されているみたいだし、YouTubeを始め、ネット上でも、多くの方々が解説などを行い紹介している。

www.youtube.com

 ちなみにマコなり社長が好きでついつい見てしまう。でも、プログラミングを勉強する時はテックアカデミー を選んでしまいました。ごめんなさい。

 

 メモ書きを続けていくと、下記のような効果を実感するのではないだろうか。

 

  • 考えるクセがつく
  • 悩みが少なくなり、モヤモヤする感覚を抱え込まない
  • イデアが思いつく時間が早くなる
  • 企画書を書く際に、アイデアと構想を書き出し生産性が上がる
  • 継続することで自分に自信が持てる
  • 少し賢くなったような満足感

 

 でも、これらはまだゼロ秒思考の入門に足を踏み入れた状態。実際にやってみるとゼロ秒思考というのは、非常に奥が深く、使いこなせると、様々な効果を実感できるかも知れない。自分もまだまだなんだけど。。

 

 せっかくあなたがメモ書きを1ヶ月続けることができたのであれば、ここから指数関数的に面白くなっていくはず(と思いたい)。どんどんメモ書きを活かすアイデアも閃いてくる。さらに高みを目指して見ましょう。『ゼロ秒思考』って初めて聞きました、何ですかそれという人はとりあえず本を購入するか、ネットで調べて毎日メモを10枚書いて見て欲しい。本当にポジティブになるから。

 

ゼロ秒思考

ゼロ秒思考

 

 

A4の紙を1枚用意して、1分で書く

 本に書かれているのは、「A4用紙の裏紙を横方向に置き、右上に日付。例えば2020.11.1。そして右上にタイトル。点またはハイフンを付けて文章を書き出す。文は20〜30字で4〜6行。これをすべて1分以内。一日10枚以上」というルールだ。

この1分で1枚という事と10枚というのが重要だとのことだが意外に難しい。ルールを守らないと期待された効果が得られなくなると言われているが、最初はあまり1分にこだわる必要はないと思うが長くても2分以内に収めるようにしてみると良いと思う。

 

 まずは本に書かれているように同じようにやってみると良いと思う。最初から自分自身でカスタマイズして始めると、効果を実感できないかもしれない。私は2000枚を超えるまでオリジナルのメモ書き方法を実践してきた。2000枚を超えてからA5サイズの小さいものにしてみたり、iPhone音声認識機能を用いたメモ書きにしてみたり、ノートに書いたりもしてみたが、そこは赤羽さんも経験されたように原点のA4に回帰してしまった。そこは赤羽さん自身が、多くの方に指導されたり、ご自身でも試行錯誤された結果なので、A4の紙にシンプルに書くということが一番しっくりくるのかもしれない。

自分の内面を掘り下げてみる

 A4メモ書きは一日10枚が基本だが、怒りや不安が強い時は、10枚だけでは解消されないかもしれない。そういう時は思う存分メモを書けばいいと思う。

 

 場合によっては、20枚、30枚と書きたくなる日もある。また良いビジネスアイディアが浮かびそうなときも、枚数なんて気にせずどんどん書くべきだと思います。自分の内面を掘り下げる時は、心理的に負担がかかる。書いても書いても、モヤモヤが晴れないこともあるかも知れない。
 そこで重要なのが、「今日は書いても気持ちがモヤモヤして、すっきりしないからやめておこう」としないことだ。

 

これだとモヤモヤしたまま過ごしてしまうことになる。無意識のうちに、やっぱり紙に書いても何も解決されなかったと考えてしまう。20、30枚でモヤモヤが強くなっているのは、それだけ自分自身、頭の中で整理できなくていない状態。自分の弱みと向き合っている時間だと考えて、諦めずに進めて欲しい。


 自分の場合は、40枚位書き続けていると、やっとモヤモヤが減ってくる。例えば15年前の自分が本当は何をどうすべきだったのか(あまり過去のことを考えても仕方ないんだけど)、今自分がすべきことは何か、メモを書いているうちに進むべき方向性がボンヤリと見えてくる感覚になる。繰り返し枚数を重ねれば重なるほど、自分が今まで信じてきたことが180度変わることが、自分にはあった。挑戦してきたと思っていたことが、全然できていなかったり、やり切れていなかったり。いろいろ紙に吐き出していると、肩の荷がおりたようになり、心がすっと軽くなったことがよくあった。


 ただし、これはあまり夜にやらないこと。時間がたっぷりあって、疲れも取れているという状況下で実施しよう。夜にやると、目は覚めるし、気になって眠れなくなるから。また、まわりに人がいない環境を確保すると、メモ書きに入り込めるので良い。休日の半日は潰れてしまうが、効果は絶大だと思う。もし、普段のメモ書きでまったくモヤモヤが解消されないテーマがあれば、休日にガッツリとメモ書きをしてみることをおすすめします。


 書いてみて、全く不安が消えないと言うことであれば、余程大きなストレスを抱え込んでいて、医学的なサポートも必要なのかも知れない。そうなる前に、吐き出せるものは吐き出してしまった方がいい。紙に書くだけで、誰にも見られないんだから。

 あとは、物理的にどうしようもない悩み。例えば、お金がない、身長が低いなどはどうすることもできないけれども、お金がないのであれば、どうすれば稼げるようになるのか、今自分に足りないものは何か、そのためには何をすべきかなど、ポジティブな内容に置きかえてみたり、アクションプランを考えてみると、スッキリすることが個人的には多かった。

 

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 実は、赤羽雄二さんがだいぶ前にお勧めしていた愛着障害~子ども時代を引きずる人々~ (光文社新書)でも大きな悩みを抱えた人たちが登場するのだが、いかにして不安を克服し乗り越えたのかと言うと、怒りを紙にぶつけて書いていくなどの手法が紹介されている。実は、A4メモ書きというのは、深い悩みを乗り越えることと大変に相性が良いのかもしれない。自分はそこまで深い悩みを抱えていたわけではないので、あくまで個人的な経験に依存するんだけど。


 内面思考メモというのは、トラウマや悩みだけではなく、ポジティブな内容の方でも効果的だった。例えば、新たなビジネスプランを考えるときや、マーケティング施策、自分のアクションプラン、将来のなりたい自分のようなメモを同様に書き続けると、頭がどんどん働いて自分も想像していなかったようなことに気付けることが多々ある。ビジネス系で7日で作る 事業計画書 CD-ROM付 (アスカビジネス)が参考になった。

 また、以前紹介した5W1H思考にそってメモ書きをするのも、使ってみて効果を実感できた1つだ。フレームワークを使うと、思考がフレームワークに縛られるので、発散させづらいこともある。けど、ある程度論点が絞れた段階や物事を整理する必要がある場合は、メモ書きと組み合わせると色んなアイデアが閃いたりする。

 

suwajun111.hatenablog.com

 

 

 仕事に限らず、自分の興味のあることを書いたっていい。映画の感想や読んだ本から得れたこと、どんなことにそれを活かせるのかなど、書こうと思えば何でも書けると思う。

 

メモ書きの応用

 メモ書きを1分15秒以内に書けるようになってくれば、応用メモを書き始めると良い。先ほども少し触れた読書メモ(アクション リーディング 1日30分でも自分を変える“行動読書”)や行動メモ(ゼロ秒思考[行動編]―――即断即決、即実行のトレーニング))、このほかにも語学メモやアイデアメモなどある。メモ書きのスキルを上げたい人は、是非気になる本を読んでみてほしい。赤羽さんはいろいろな本を出版されているが、どれも言っている事は同じで、本質はゼロ秒思考だと思う。だからゼロ秒思考の本を1冊持っておけば十分かも知れない。

 1日のタスクをまとめたり、アクションプランの深掘りをしてみたり、メモに書いてみたほうが良さそうなものはどんどん書いてみると、頭の中が整理されてスッキリしてきます。自分は、図解 鬼速PDCAを使って、メモ書きとPDCAを掛け合わせていました。自分のアクションプランを管理することでも、成果を実感することができています。メモ書きは使い方次第で、いろんなことに応用できるのである。

 

 企画書なども、すぐに書き始めるのではなく、アウトラインや各論についてアイデアベースでメモ書きで書き出して、上司や同僚からフィードバックをもらいながら進めると手戻りが少なくてすみます。人間って都合よく考えるので、勝手に出来上がった資料のイメージを持ってしまいます。

 必死に自分で資料を作ってもイメージと違うなんてことを言われたたりすると、一気にモチベーションが下がるわけです(自分の場合)。だからイメージのギャップとコミュニケーションギャップを減らす意味でもメモ書きは使えます。期待値調整は大事。しかも会社にはコピー用紙はいっぱいあるしね。


 上記の本を読み終わってしまって、色々なメモを書いてしまったら、

天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ (日本経済新聞出版)

これからの生き方。 自分はこのままでいいのか? 問い直すときに読む本

など自分の環境やキャリアについて考えてみて欲しい。ネタは尽きない。

一人で出来ないのであれば、仲間を探す

 自分のまわりの人にメモ書きを勧めていたが、実際に継続できるのは100人中0.5人位と行ったところが感覚値だ。一人でやっても、十分面白いと思うのだが、一人でできなければ仲間を探してみるのも良いかもしれない。考えるということが目的であれば、個人的には、一人でやらないと意味がないとは思う。チームビルディングや社内のメンタルヘルスの一環でということであれば、仲間と集まってやってみても面白い。


 また、どうしても一人だと続かない。仲間が欲しいと言う方にお勧めなのが、SNSなどでグループを作ってみることだ。また赤羽さんが開催するイベントに参加してみるのも良いかもしれない。最も参加しやすいのが、定期的に開催されている有料のセミナーもある。


 赤羽さんが主宰しているプレミアムサロンもある。

赤羽雄二のプレミアムサロン

※2020年の10月かから0秒思考のオンラインサロンに移行するみたいですね。

 私はプレミアムサロンに半年ぐらい入会していたが、学生ということもあって家計が苦しくなってきたので残念ながら退会してしまった。会費は一万円/月だったのでゼロ秒思考を初めとする仕事術をさらに極めたいという意欲が高い人でないと、なかなか踏み切れないかもしれない。実際に参加してみると、起業家やフリーランスの人が2-3割ぐらい、それ以外の人の業種はバラバラだった。起業家志望の人が2割ほどいたような気がする。月に一回、赤羽さんとメンバーで飲み会が開催されるのだが、お互いを高め合う非常に楽しい場だった。今はコロナで難しいと思うけど。その分、オンラインでやるんですかね。


 フェイスブック上の専用ページでは赤羽さんに自分の悩みやビジネスアイディアをなんでも質問しても良くて、すぐに答えてもらえました。みなさん、結構活発でいろんなグループを立ち上げて活動してたりしてます。事業計画の添削をお願いすると、赤羽さんの優しく厳しい赤入れが入るので、へこたれず頑張ってほしい。

結び。来年に向けて

 振り返ってみると、5年以上続いている事になる。確かに前ほど枚数を書く事はないけど、自分の一つのルーティンになっている気がする。続けられたのは、やはり手軽でシンプルだからだと思う。

 そしてゼロ秒思考のA4メモ書きは非常に面白くて奥が深い。自信を持てる気がする。アイディアも浮かぶようになる。もしかしたら、メモ書きで頭を良くしようということに抵抗がある人もいるかもしれない。どうしても人間というのは、周りと自分を比較してしまいたくなる。そうすると、自分の能力は育った環境や生まれつきなんだと意識してしまう。

 でも、大切なのは頭が良いとか悪いとかは重要ではないと思う。頭の回転が錆び付いていたら、メモ書きをして頭を磨きクリアにする。それだけのことだと思う。継続することで思考を磨き、平面でしか捉えられなかったことが立体的に高い次元で考えることができてくる気がする。実際に、手を動かして物を書くという行為は脳にとってもいいことなんじゃないかと勝手に想像してます。手軽に始めれてコストもかからない。是非、少し早いけど来年に向けて新たに挑戦してみて欲しい。