日吉で学び起業家を目指すブログ

国内MBAや起業、キャリアについて情報を発信しています。

なぜ慶應ビジネススクールを選んだのか?

 

 

今日はなぜ自分が慶應ビジネススクール(KBS)を選んだのかについて書いてみようと思います。今更な感じもしますが。。

 

1. なぜビジネススクールに進学したのか?

 なぜビジスネスクールに進学をしようかと考えたのかと言うと、結論を言えば、起業するためです。起業をするための準備期間が欲しくてビジネススクールへの進学を本格的に考え始めたのが2014年の冬。元々は仕事を続けながら筑波大学ビジネススクールに入って空いた時間を活用して事業計画の構想を練ろうかと考えていました。

 職場が外資系ということもあり、しっかり結果を出していれば夜間の大学に通うことに対しても理解があったこともあり、アカデミックな雰囲気のある筑波大学ビジネススクールに魅力を感じていたのです。

 しかしながら、2015年に入って、所属先の企業が、日本の某企業に買収されてから環境が大きく変わります。サービスの仕様変更対応、顧客へのアナウンスなど、これまで残業もそれほどなかった環境が一気に変わり始めました。

 そんな生活が1年ほど続くと、起業どころではなくなってきてしまいます。

このままでは、マズい。そう感じながら、いつしか夜間の学校から全日制のビジネススクールに志望を変えていくことになりました。

 

 起業するのであれば、ビジネススクールに行かなくてもすぐに起業すればいいのではないかとも考えました。でも起業するにあたって、経営者として必要な能力が足りていないとも感じていました。マネージャーとして多くのメンバーを抱えて事業戦略を練り、試行錯誤を重ねながら戦略を実行させてきました。けど、組織マネジメントやファイナンス、アカウンティングには自分自身、課題を感じていましたし、また経営戦略やマーケティングについては一度棚卸しをする機会が欲しいと考えていました。そのため、ビジネススクールで経営者に必要な能力を少しでも学んでおきたいと感じていたのです。

 

 行動を変えるには大きく環境を変える必要があると個人的には思います。人間関係も含めて。これまでの事業計画をさらにブラッシュアップさせるには、話をする人、時間の使い方など、自分自身の持つリソースの配分を大きく変えない限り、この先はないと思ったからです。

 

2. KBSに入って感じたこと。

 入学して1年、ビジネススクールに入って感じたことです。 

KBSに限らずビジネススクールでは、「事前に演習はできるが、ビジネスの実行・体験そのものは習えない」ということだと思います。また、現実のビジネスは学校で配られるケースのように要点よくまとまっているわけではないので、自分自身で情報を集めて意思決定を行わなくてはなりません。さらに、大企業のケースが多くスタートアップのケースは少ないです。なので、ケースで抽象化した知識を一般化に置き換えた場合は、注意する必要があるということでしょうか。

 ケースは大企業のものばかりでななく、中小企業のケースも取り上げられます。割合としては大企業のケースが多くなるのは仕方のないことだと思います。

大切なのは、そのケースから何を学ぶのか、自分に置き換えて考えることができるかだと思います。授業が終わったから、それで終わりだともったいないです。ケースからは人それぞれの学びがあるはずです。それを卒業後にアウトプットできるようにすることが大切かなと感じました。

 また学内のリソースも積極的に活用すべきだと思います。図書館やオンライン上には多くの論文にアクセス出来ますし、日経テレコンを使って雑誌や新聞も読めます。トレーニング施設もあります。ビジネススクールの学生なので、時間の余裕がある訳ではありませんが、活用できる学校のリソースは積極的に活用すべきだと思いました。

 

 今学期は、ベンチャーキャピタリスト養成講座も受講しています。この授業はとても面白いです。講師の先生は村口先生です。

Nippon Technology Venture Partners

1999年の創業前のDeNAに投資をするなど、数々の伝説を作ってきた偉大なVCです。

 

不格好経営―チームDeNAの挑戦
 

 ※この本にも村口さんは登場するので、是非読んでみてください、話の展開が早くテンポがいいので、すぐに読みきれると思います。

 

 先日の第1回目の授業では、KBSなんか辞めてその学費を当てて明日から起業しろという刺激的なものでした。極端かもしれませんが、先生は起業こそがKBS生の役割であり、使命であると。卒業して、企業に就職するのと起業するのでは、世の中に与えるインパクトと稼げる額が違うよと。(自分の都合のいいように解釈してます)

 そして、この授業は起業を考えている人も多いです。起業を目指す人が多いという環境は社会人経験上、あまりありません。リクルートで働いていた時は、結果として起業する人が多くて、最初から起業するためにリクルートで働く人は少なかった印象です。

 なので、環境を変えて刺激をもらうことができるのもKBSに入ってよかったことだと思っています。それにKBSは全日制なので、会社を辞めて入ってくる人が多いので、覚悟が決まっている人が多いのも良かったです。またKBSはシステムデザインマネジメントや他の研究科の授業も取れるので、デザイン思考などを学びたい時も知識を得ることができますし、交換留学制度が充実しているので、海外で勉強する選択肢も多くあります。

 不満なことも確かにあります。授業とか、学費とか、細かいことで不満をあげればきりがないくらい(笑)まあそれでもコストと便益を考えると将来的には便益の方が大きいと考えてます。勘違いかもしれないけど。

 

3. 国内MBAは必要ないのか?

国内のビジネススクールは必要がないという議論もあります。

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 この本はちょっと極端だと思いますが、MBAが必要か必要でないかは、その人の目的次第で大きく変わると思います。まだ自分は学生なので今後どうなっているかどうかで、MBAに投資したことが良かったのか悪かったのかが分かってくると思いますが、恐らく後悔はしないと思います。学校のお金でシリコンバレーにも連れて行ってもらって、人生が変わるくらいのいい経験をさせてもらってますし。

 卒業して、自分がどうなりたいのか。足りないものは何か。その足りないものをMBAはどう補ってくれるのかがしっかりイメージできていれば、十分投資の価値はあると個人的には感じます。年齢に関係なく。

 

 将来的には、国内MBAに進学して、もっと起業する人が増えればいいなと思います。

 

 MBAとキャリアについて書いた記事はこちら。

suwajun111.hatenablog.com

 

suwajun111.hatenablog.com

 

 

 

(2020年10月追記)

コロナの影響で、KBSでも対面での授業ではなく、オンラインでのクラス討議、グループディスカッションが行われているようです。中間・期末テストもオンラインで実施しているとか。ビジネススクールのあり方が問われているのかもしれないですね。

こんな時だからこそ、新しいことにチャレンジできる機会も多くなるのではないかと思います。自由になる時間があるとだらだら過ごしてしまいがちですが、多くのチャレンジができる2年間であることは変わりありません。

 

KBSでは他の研究科の授業もとることが出来ます。せっかく高いお金を払うのであれば、出会うことのできない人に会いにいくのも楽しいと思います。