夜間MBA:キャリアと学費の問題
海外MBAは学費や諸費用が高いから国内MBAを検討したいと言う人もいるかも知れません。今回は、学費やキャリアの観点から夜間MBAに関心のある人に向けて話をします。
MBAとキャリアアップについては、こちら。
キャリアとの両立で考えるのなら夜間MBA
家庭や仕事の都合で海外MBAを目指すのは現実的に難しいと言う方もいると思います。自分自身も、当時は夜間のMBAにするのかどうか真剣に悩みました。20代ならともかく30代の大事な時期に、少なくとも2年間はキャリアの空白となります。なので、仕事を辞めずにスクールに通うべきなのではないかと考えていました。
様々な理由から、会社を辞めることはできないという方にとって、現実的な選択肢の一つが国内の夜間MBAなのではないでしょうか。メリットとしては、
- 仕事を辞めなくていい
- 全日制に比べて学費が安い
- 現役の社会人同士のネットワーク
仕事を辞めなくてもいい
これが一番大きいのではないでしょうか。どうしても、様々な事情で、会社を辞めることができないと言う人が大半だと思います。WBSに通っていた友人は、在学期間中に転職をしていました。働きながら、自分のキャリアを見据えて行動を起こすことができます。また、収入がなくなるリスクを減らすことができるのは、夜間MBAのメリットの一つかと思います。
デメリットは、
と言うことでしょうか。ただ、これはモチベーション次第で、夜間に限らず全日制のビジネススクールでも同じかと思います。 最近は、学びも重要だけれども2年間、「授業に休まず参加して課題をやり切る」と言うことも大切なのではないかと思っています。
学費が全日制に比べて安い
慶應の経営管理研究科は年間で約220万円の学費です。夜間でも一番学費が高い部類の早稲田では、年間170万円の学費になります。ですので、多少、メリットがあるかと思います。
現役の社会人同士のネットワーク
MBAの価値の一つである、人的ネットワーク。KBSは全体の学生に占める新卒の割合が約20%ほどなのですが、夜間の場合は、平均年齢がKBSよりも高い傾向にあると思います。現役で働いている人も多いので、似た境遇の人が集まることによって、苦労を分かち合い親睦を深めていくことができるのも、夜間MBAの価値かと思います。
人との縁は大切だと思います。何か困ったときに助けてくれるのは、苦労を分かち合った仲間であったりします。
国立大学MBAと言う選択肢
夜間のMBAコースは私立だけではありません。国公立もコースを設けているところがあります。魅力の一つはなんと言っても、学費ではないでしょうか。
学費の安さが魅力
学費は、年間約60万円ほどで、私立のビジネススクールにに比べて、おおよそ3分の1の学費になります。これは、本当に魅力ですよね。これで給付金が対象になると、さらに安くなります。ただ、その分人気があり合格するのは難しくなっています。
MBAには興味はあるけれど、学費が高くてなかなか踏み切れないという人にとっては、この経済性はとても魅力なのではないでしょうか。
主なスクール
夜間が中心ですが、全日制だけのスクールもあります。
経営管理プログラム|一橋大学大学院 経営管理研究科 経営管理プログラム
この他にも、北海道大学、東工大、横国、香川大でMBAコースまたはMOTのコースが設けられています。公立大学でも都立大、兵庫県立大、北九州市立大でも学位の取得は可能です。
一方で、まだ国公立のMBAコースは歴史が浅く、経済学や商学研究科などを母体に派生してきているところもあり、プログラムの充実度も学校によってバラバラです。自分のMBAを取得する目的に合わせて、選択肢の一つとして検討されるといいのではないかと思います。
自分のキャリアを中断することなく、MBAの取得を目指す場合、夜間のMBAはとても魅力的です。経済面で難しければ、国公立のスクールという選択肢もあります。
東洋大学や法政大学などのように、学位取得によって中小企業診断士の2次試験が免除される中小企業診断士養成課程を設けている学校も複数あります。
中小企業診断士登録養成コース | Graduate School of Business Administration//大学院経営学研究科 - 東洋大学
なぜMBAが自分にとって必要なのかを考えた上で、学校を選択してみるといいのではないかと思います。
MBAまではいらないけど、ビジネスの知識は習得したいという方はこちら。