慶應ビジネススクールとは、どんなところなのか
今回は、自分の母校でもある、慶應ビジネススクールについて話をします。
少しでもKBSに関心のある人にとって、参考になればと思います。
慶應ビジネススクールとは
公式ホームーページによると、慶應ビジネススクールは国内で最も歴史のあるビジネススクールで、校舎は慶應義塾大学日吉キャンパス(神奈川県横浜市)にあります。
アメリカのハーバード・ビジネススクール(HBS)の協力を得て創立されたことから、ケースを用いたケース・メソッドによる教育手法を用いているのが特長です。
KBSは学部を持たない、独立した研究科として運営されており、修士課程、博士課程、出願資格で職務経歴が15年以上のEMBAがあります。この他にも、学位を授与しない社会人向けのエグゼクティブセミナーなども行っています。
全日制の学校で夜間のクラスはありません。
校舎は協生館にあり、KBSの他にシステムデザイン・マネジメント研究科、メディアデザイン研究科が入っています。協生館は東急東横線日吉駅及び横浜市営地下鉄グリーンライン日吉駅の地下から校舎前までつながっており、駅からのアクセスも便利です。
日本で最初に国際認証を取得し、AACSBとEQUISから認証を受けています。
公式HP
KBS 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 | 慶應義塾大学ビジネス・スクール
- 1962年に創立された、日本で最も歴史のあるビジネススクールです。
入試について
2022年はコロナの影響もあり、筆記試験はありません。そのため面接重視になります。大学で慶應に入るのは難しくても、MBAなら頑張れば入れます。
コロナが落ち着いてくると、筆記試験は再開されるのではないかと思います。
入試は、秋と春の2回。秋に落ちても、春にリベンジできます。私もその一人。
合格する確率をあげるなら予備校を活用するという道もあります。
※2022年8月追記
ここ数年、KBSでは筆記試験は新型コロナウイルスの影響で課されていなかったのですが、2022年の秋募集では筆記試験が復活していましたが、再びコロナの影響で秋試験については小論文はなくなっています。冬入試については、小論文試験は実施予定のようです。
試験日程についても、受験人数同士で密にならないように2日間に分けて試験が開催されるようです。
また募集人数もEMBAと合わせて140名となっています。確か例年はMBAのみで140名だったと思うので、MBAの競争倍率が上がる可能性があります。
学生プロフィール
公式ホームページには、学生プロフィールも公表されています。
2019年KBS入学者プロフィール
2018年KBS入学者プロフィール
定員は140名ですが、2013年からの数字を見ていると、約90〜100名くらいの学生数になっているかと思います。男女比は感覚値ですが、女性4割弱くらいかと思います。また、新卒と外国人の割合ですが、年度にもよりますが、新卒が3割、外国人が3割(新卒含む)くらいかと思います。
2021年度入学者の初年度の学費は2,217,600 円。これが高いか安いかは、その人の価値観によります。個人的には、海外の大学院に比べれば、安いと思います。
授業について
1年次は8科目の必修科目を学びます。
- マーケティング
- 経営科学
- 会計管理
- 組織マネジメント
- 経済・社会・企業
- 財務管理
- 生産管理
- 総合経営
授業は朝の9時から12時15分の2コマと午後は13時から16時15分までの2コマをこなし、余力がある人は、9月以降、16時30分から19時40分までの5、6限の専門科目を自受講します。入学前は、1日2科目なんて余裕だと考えていましたが、人生で一番勉強した気がします。
基礎科目はの時間配分の基本形は、グループディスカッション 90分、休憩 15分、クラスディスカッション 90分で行われます。
学生は12グループに分けられます。1グループ7名前後くらい。定期的にグループのメンバーのシャッフルが行われるので、大体の人とは顔馴染みになります。
基礎科目でグループディスカッションを行う場合は、各グループにはグループ室が割り当てられており、その部屋を使用します。放課後はグループ室で勉強する人もいれば、同じフロアにある協生館図書館で勉強する人が多いです。
2年目は、少し余裕が出てくるのですが、専門科目とゼミに所属して、修士論文の執筆を行います。KBSは交換留学制度が充実しているので、TOEFLを頑張っている学生がいるのもこの時期です。
2019年のカリキュラムを見てみると、集中企業研究や病院経営、デジタルテクノロジーと経営など自分が在籍当時にはなかった科目も新たに設置されており、専門科目や自由科目も充実しているようです。
KBSでは2年間で約500のケースをこなします。KBSのすごさは、自分で予習をし、グループディスカッション及びクラス討議で能動的にアウトプットする学習機会が豊富にあるということです。夜間の学校では、グループディスカッションにかける時間や予習時間も限られてきます。本気で、勉強すれば本当に学びの多い2年間になります。
MBAは価値があるのか
大切な時間とお金を使ってまで価値があるのかというが、気になる方もいるかと思います。何度か、このブログでも話をしていますが、将来、どのようになりたいのかという自分自身の人生の目的に依存すると思います。一方で、海外のMBAなのか国内のMBAで迷っている人については、海外のMBAではなくても、国内のMBAでもカリキュラムが充実しているところは増えてきていますし、KBSであれば交換留学の道もたくさんあります。また海外のトップ校に交換留学で行きたいのであれば、KBS一択になるかと思います。
少し前の記事になりますが、企業側からのKBSの評価については、こちら。
履歴書効果という意味では、海外のスクールにはまだまだ敵いません。でも、今後国内MBAで学位を取得して国内外で活躍する人が増えてくれば、国内MBAの価値も変わってくると信じています。
MBAまではいらないけど、ビジネスの勉強はしたいという人は、こちら。