MBAの難易度について
MBAってなんか理論中心で難しいそう。もしかするとそんなイメージを持たれている方もいるかも知れません。
今回は、自分自身が国内の全日制のスクールに通って肌で感じた、MBAってなんだか難しそうと感じる方にむけて描こうかと思います。まず難易度には、入試の難易度と授業の難易度の2つがあるかと思います。今回はその入試の難易度、とりわけ筆記試験について話をします。授業の難易度は改めて書こうかと思います。
MBAの筆記試験の難易度
海外のMBAはTOEFLやGMATのエッセイ及び面接によって決まることが多いかと思います。前者は足切りとしての試験。後者は入学させるに値する人物かがふるいにかけられます。
難易度は、英語の壁がある分、非常に高いです。自分も20代の頃、TOEFLとGREの試験を受けました。TOEF Lってなんであんなに高いんだろう。ある程度のスコアを取らないといけないので、何度も受けることになります。自分は純ジャパニーズとして勉強をしていたので、苦労は理解しているつもりです。
一方、国内MBA入試の難易度についてですが、足切りの筆記試験と、研究計画書+面接の2つがあります。圧倒的に重要なのは、後者なのですが、筆記試験の出来が悪いと面接にまで進めません。
具体的な対策については、以前の記事を参考にしてみてください。
研究計画書については、こちら。
筆記試験では、最低限の経営に関する知識を身につけておく必要があります。国内MBAの筆記試験を設けているところは、論述式の試験を採用しているところが殆どです。大学のようにマークシートの選択式試験を行っているところは、あまり聞いたことがありません。そのため、課題に対しての切り口と論理構成が重要になってきます。
日頃から文章を書き、筋が通っているか、わかりやすい文章かというのが大切になってくるのです。
学校ごとでの試験の傾向を押さえた上で、対応する難しさはあります。首都大のように毎年のようにポーターに関する論述を課す所もあれば、慶應のようにバラエティーに富んだ論述式の試験を課す所もあります。ここで大切なのは、あくまで合ってるのか間違っているのかということよりも、あなたの意見がしっかりとしたロジックで説明できているのかということです。
大切なのは、
- 正しい根拠
- 説得力のある論理展開
これは、普段の仕事でも同じことですよね。
正しい根拠
根拠がしっかりしていないと、説得へのプロセスを描くことができません。なぜという問いに対して、「なぜなら」という理由と「つまり、それは」という説明がしっかりしていないと、解決策を提示できないからです。 他の人からのツッコミを想定しながら書くと、書きやすいかも知れません。
この、理由と説明の他にも、具体例を使った例示があります。この3点全てが、必要と言うわけではありませんが、根拠には3つあるんだと理解しておけばいいかと思います。
KBSで自分の指導教官である余田先生には「なぜそうなのか」「どうしてそう言えるのか」とよく聞かれました。修士論文では、文章の書き方についても改めて勉強させてもらった気がします。
説得力のある論理展開
よく起承転結なんてことも言われますが、個人的には自分の考えをちゃんと述べられるかだと思います。ここでいう考え方とは、論点を明確にして、それに対して解決策を提示できているかということです。
KBSの学生の頃、ファイナンスの期末試験で、某銀行の10年後の企業価値評価を行えと言う課題が出題されました。周りは、フリーキャッシュフローなどを計算して企業価値を算出していましたが、自分は、
と記述をして、 いい評価をいただいた記憶があります。これは極端な例ですが、自分なりの切り口で課題に対して、解決策の提案ができるかと言うことかなと思います。
これは日常生活でも同じではないでしょうか。同僚とお昼のランチに何を食べるのか、クライアントに対してどのような提案をするのか。先ほどの、根拠と同様に相手に納得してもらえる提案ができるかどうかなのかなと思います。
グロービスの学び放題の思考カテゴリーを活用してみるのもいいと思います。
最後に
筆記試験の難易度については、それほど難しい物ではありません。自分なりの解決策を提示できるかと言うのは、日頃の訓練さえ積めば、誰にでも出来るようになります。でも暗記の試験と違って、すぐに出来るわけではないので、毎日のストックが大切になってきます。
コロナの影響によって、もしかすると従来型の試験会場で試験を行うことは難しいかも知れません。そうすると、筆記試験のウエイトはより低くなり、研究計画書と面接が重視されることになるかと思います。